最後の夜に
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あらすじ/作品情報
快感が奥からじわじわと上がってきてしまい、悔しいけれどもう限界だった。縛られて感じるなんて嫌なのに──七海と亮介は、5年間恋人だった。派遣社員と売れないベーシストという組み合わせは、決して贅沢な関係ではなかったけれど、仲はよく、それなりに幸せだった。が、七海が三十歳を迎えたとき、実家から、堅実な家庭を築き、介護が必要となった父の世話を母と一緒に看るよう乞われる。三十歳は節目なのかもしれなかった。別れ話を切り出しお互いに納得したそのあとで、七海は亮介に半ば強引にベッドへ連れ込まれ…。初めてのSMゴッゴが思わぬ快感を──恋人として過ごす最後の夜のめくるめく愉悦と切ない思いを描く、書下ろし短編!!【著者略歴】乃村寧音(のむらねおん) ─ チアーヌ名義で、主にロマンス小説で活躍。メディアファクトリーフルール新人賞佳作受賞。某音大の声楽学科卒。男女を問わない性愛表現に挑戦の意欲が湧き、ELへも越境。期待の女流作家。